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PENTAXを使うようになった1年でかけられた言葉たち

公開日:2020-11-25 ライター:すしぱく カテゴリ:PENTAXのカメラ・レンズ

ペンタファンを公開して3ヶ月、PENTAXのカメラを使用するようになって約1年半くらいが経過しました。ペンタキシアン2年生の「すしぱく」です。

僕はデジタル機世代なので銀塩・フイルム時代を詳しく知りません。PENTAXの歴史で言うとペンタプリズムとクイックリターンミラーを搭載した初めての実用的な一眼レフカメラを開発したことまでは知っています。とはいっても1950年代当時をリアルタイムに経験しているわけもなく「あの頃のPENTAXは凄かったよ」という話を耳にしてウンウンする感じです。

PENTAXの往年の勢いを知らないながらもPENTAXのカメラで得られる体験が楽しく、こんなサイト(ペンタファン)を起ち上げてしばらくしたある日、近くの古書店で「1986年カメラ総合カタログ '86 JAPAN CAMERA SHOW」なるものを見つけました。

1986年カメラ総合カタログ

パラパラとページをめくって見ると……

PENTAXが一番上すごい

中古カメラで売ってたやつがある

並み居るメーカーの中、トップバッターにPENTAXが掲載されていて当時の人気の高さを知るわけです。当時を知っている人は懐かしさを感じるのかな、なんて思いがめぐります。

2020年のカメラ市場におけるPENTAX

2020年の現在、レンズ交換式カメラの中心はミラーレスカメラで、今や中判機も充実してきています。そしてどのメーカーも構造が複雑な一眼レフ機の生産は終了というのが大きな流れになっていて、僕も仕事の関係上ミラーレス機(Canon EOS R5)を使用しています。

EOS R5は操作性、堅牢性、AFの速さ、レンズの豊富さ、機能面、動画モード、といったあらゆる面でレンズ交換式カメラの完成型ではないかと思う一方、iPhone などの高機能スマートフォンもぐいぐいカメラ性能を向上させてきています。カメラ内で色を作れる豊富なアプリの流れからか、富士フイルムのようにPCを使わずカメラ内で画作りができる機種の人気を感じます。最近はAIによる合成機能も活発ですし、撮ったもののデータの大切さというのが今後認知されていくのかなっと思いつつ、PENTAXの自由度の高い画づくりも注目されてほしいなと切に願うわけです。

さてPENTAXからミラーレス機は現在は販売されていません。2021年春に発売予定のK-3 MarkⅢは、ライブビューモードがタッチパネルAFできるなどハイブリッドな感じではありますがあくまでもレフ機。

ペンタックスの魅力は、

PENTAXの一眼カメラは万能というわけでは決してありません。万人に勧められるかと問われれば諸手を挙げてとも言えません。手に握ってファインダーを覗けばやっぱり楽しい。一緒に沢に落っこちたり、泥にまみれてくれるそんなカメラが楽しくないわけない。

ですからね。使う場所が制限されたっていい、サブ機としてでもいい、撮る楽しさを実感できるカメラが側にあるということの存在感が好きなのです。

PENTAXを所有して言われたこと

10年以上Canonを使い続けている僕が手にしたカメラのことで声をかけられるのは、せいぜい新機種を現場で使っている時に「それ新機種ですよね?使い心地はどうですか?」程度です。偏見かもしれませんが、ライカやハッセルのような独特なオーラがある感じだと違うのかもしれませんが、見慣れた国産カメラってどれも一緒のイメージがあるのかもしれません。

そんな僕がPENTAXのカメラを握るようになってから声をかけられることが増えました。その中で印象に残った言葉をいくつかご紹介します。

「ナイス!PENTAX」

観光地をスナップ撮影していた時に、「PENTAX?」「OH!ナイスカメラ」みたいなニュアンスで話しかけられることがあります。これまでPENTAXのカメラを持った人と現場ですら遭遇したことがないので海外の人から「PENTAX」と声をかけられて驚きました。知る人ぞ知るメーカー的な感じなのでしょうか? 当時を知る日本のカメラブランド的な価値として認知されているのかな……。

「フィルムカメラを使っているんですか?」

今や小型化したミラーレスカメラが広く普及しているからか、PENTAXを知らない人から「フィルムを撮っているんですか?」と言われました。ミラーショックの音も電子音ではないし、そう聞こえるのは仕方ないのかもしれないですね。

「PENTAXといえば『銀残し』だよね」

撮影で一緒になったカメラマンとPENTAXの話題になると言われるセリフのひとつ「銀残しのカメラ」。あの独特な色味はPENTAXの特徴のひとつとして認知されているんだなと感じました。それだけ個性が印象に残るなら一周回って銀残し映えみたいなワンチャンがあっても……

「ファインダーを覗いても暗くならない」

これはペンタファンを見てPENTAXのカメラを使いはじめた友人から来たメッセージです。ミラーレスカメラは露出変化がEVFやモニター上に反映されるので、マイナスなら暗くなるしプラスなら明るくなりますが、一眼レフ機はファインダーで像を見るので同じ要領でそもそも使えないし撮れません。原則的には測光してインジケーター(もしくは露出計)を見て露出を確認するので、ファインダーの中だけみても変化を感じることはできないカメラなのです。iPhoneのスマートHDRを使えば逆光の青空も簡単に撮れますし、ミラーレスのように結果を見ながら撮影できるのは理に適った進化ですし、一眼レフは今どきのカメラとしては不便なのかもしれません。

けど、考えようによってはレンズを通したファインダー像と撮影結果のふたつを楽しめる素敵なカメラとも言えるんじゃないかな。というわけで、みんなも一眼レフに回帰しようず

この記事を書いたライター

すしぱく

ペンタファンの運営メンバーで主に作例写真の撮影とフリー素材周りを担当しています。楽しければいいのです!('A')